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チルドリンがママに伝えたいこと(特集)

今子どもたちに本当に必要なのはどんな難問にも立ち向かえる「考える力」。学校や塾では教えてくれない、楽しい授業の開講です!

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feature_vol13.jpg子どもたちにとって「考える」って一体どんなことでしょう? 
算数や国語などの問題を解くことばかりが「考える」ことではありません。
どうしたら整理整頓上手になれるのかも、
ケンカしたお友達とどうやったら仲直りできるかも「考える」ことです。
つまり「考える力」とは、何か目標があったり、解決しなくてはいけない課題に直面したときに、問題を解決できる力のこと。

今回はその「考える力」について『世界一やさしい問題解決の授業』の
著者である渡辺健介さんにお話を伺いました。

 

「こんにちは。ようこそいらっしゃいました」

と、優しくお出迎えしてくれたのは、本日の先生、渡辺健介さんです。渡辺さんは『世界一やさしい問題解決の授業』(2007年6月発行で、すでに40万部に届くベストセラー)の著者で、デルタスタジオの代表。アメリカの名門イエール大学を卒業し、前職は世界トップのコンサルティング会社のマッキンゼー&カンパニーという経歴。そんなわけで、訪ねる前は一体どんな方なのだろう…と、少なからず不安を抱いていたのですが、そのような心配はまるで無用。とても穏やかな雰囲気の持ち主でした。

さて。そんな渡辺さんが会社を辞め、会社を立ち上げた大きな理由は、次世代を担う子どもたちの教育に関心があったからでした。
「内から来る目的意識や自分の価値観をきちんともち、他者を認め、クリエイティビティもある大人が増えたら、世の中がもうちょっと面白くなると思うんです。その子たちが志や目標を達成するためには、自ら考え行動し、人生を切り開くことのできる『問題解決能力』が重要になります。そして、その能力を身につけるためには、子どもの頃からの教育が大切だと思ったのです」

渡辺さんが初めて「問題解決」の手法に出合ったのはマッキンゼーに入社したとき。この手法は企業の戦略に限ることではなく、私たちの身の回りで起こるすべての問題に対して効果的だそうです。例えば、環境問題のような地球規模の大きな問題も、早起きをしたいという個人的な目標も、課程の複雑さに差はあれど、基本的な解決方法の手順は同じとのこと。(1)現状を正確に理解する。(2)問題の原因を見極める。(3)効果的な打ち手を考え抜く。(4)実行する。この4つのステップです。

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親ならわが子の幸せを願います。目標を持ち、それを自らの力で実現し、困難にぶつかってもそれを乗り越え、幸せに生きる力を付けてほしい、と。それがまさに「問題解決能力」なのです。渡辺さんの著書『世界一やさしい問題解決の授業』はその力を身につけるための教科書のような一冊。しかし、教科書といっても、難しいものでも押し付けがましいものでもありません。世界最高峰のコンサルティング会社で教えられている、確かな「問題解決」の考え方を、中高生にも分かるように楽しく解説したものなのです。本のなかで活躍するのは「問題解決キッズ」と命名された、問題を自分で解決できる子どもたち。様々な問題をキッズたちがどう考え、どう解決するのかを、具体例を挙げながら説明してくれます。読み進めていくうちに頭のなかが整理され、何か困難な問題に挑戦してみたいという気持ちさえ芽生え、読むだけで頼もしい変化が起こります。そして「考えること」が楽しくなるのです。
「でも実はこの本は、子どもが読んでそのまま実践してもらうためだけに書いたのではないのです。大人が手に取り、問題解決とは何かを理解して、子どもにもこういう教育が必要だなぁ、と気づいてくださればいいなと思っています。実際、大人が読んでもよいくらいの内容なんです。お母さんたちが読んでくれて、家庭のなかで実践してくれたら嬉しいですね」

では、日常生活に何をどう、取り入れたらよいのでしょう? 渡辺さんは、中高生を対象にした問題解決する力を養う寺子屋も開講しているのですが、小さな子どもにとってはそうしたノウハウよりも、もっと大切なことがあるそうです。
「例えば、本のなかにも登場する、問題を解決するために使ういくつかのツール(原因やアイディア、事実など考えられるすべてを紙に書き出し図形化し、解決を導く便利な道具)のなかで『分解の木』というものがあります。これは問題解決のための原因を探ったりアイディアを広げたりするツールなのですが、特に中学生にはツールそのものについては教えません。それよりも、その原因や対策は何か? 他には何か考えられないか?と〝問いかけ〞によって、思考を広げる手助けをすることが大切。原因にしても、対策にしても、仮説にしても、ひとつだけではなく、他にはないかな? という、〝自分に対する問いかけ〞は幼稚園児でも中学生でも、大人でも同様にするべきだと思うんですね」

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子どものうちは上手く考えることができないので、大人のサポートが必要です。何か起こったときに「なんでできないの!」とか「考えなさい」で終わるのではなく、どう考えるのか、を導いてあげることが大切なのです。

「日常のなかでも、考える癖付けはできます。例えば、テレビである事件のニュースを見てるときに、お母さんが子どもに、いい事だと思う? 悪い事だと思う? 
それはどうして? というような問いかけをしてあげることで、自然に考える力を身に付けることができます。また、他にもこういう考え方もあるみたいだけれどどう思う? など、視点を変えた問いかけは、世の中にはいろんな考え方の人がいるんだなぁ、という気づきにも繋がります。子どもの思考は柔軟なので、ちょっとした一言で子どもの思考能力はグーンと伸びます。しかしそれは逆に、大人が発した決めつけの一言が子どもの思考を狭めてしまうという危険もあるということだと思います」

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「問題解決」に必要な「考える力」は、日常のあらゆる場面で養われます。子どもたちには、周りの大人の「問いかけ」というサポートがとても大切になるということが分かりました。みなさんもぜひこの本を手に取って、人生を楽しく豊かにするために子どもとともに「考える力」のトレーニングしてみてはいかがでしょう。

玄関までお見送りしてくれた渡辺先生とさようならをして、本日の授業はこれにて終了。

 

 

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渡辺さんのオフィスには、壁一面に本棚があります。何やら難しそうな洋書から、取材を忘れて見入ってしまうようなカワイイ絵本までが同じ本棚に並んでいるのが印象的で、渡辺さんの人柄を表しているようでした。

 

feature_vol13_06.jpg読んでいる途中の本を覗かせてもらうと、文章のいたるところにマーカーで印がつけられ、余白にはコメントが書かれていました。これは、欧米の学校では国語の授業などに取り入れられている「クリティカルリーディング」という読書方法だそうです。著者が書いているのを鵜呑みにするのではなく、著者がどういう意見をもっているのか、その意見に至った前提と根拠は? など読書を受動的なものとしてではなく積極的な活動として捉えています。賛成か、反対か。反対ならなぜ反対なのか。自分の意見を持ち、相手の意見を理解することで、「考える力」が養われていくのです。そしてこの読書方法は、大人だけでなく、子どもにとっても有効。といっても、最初はママが読み聞かせをしてあげながら、「なんでかな?」「どう思う?」などの問いかけをして、考えながら読む、という癖付けをサポートをしてあげましょう。

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